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【フランスたより】Vol.15#フランスでのすずらんについて

フランス東部ジュラ地方に近いディジョン在住のワイン研究家  菅沼はるみ様より、リュネット・ジュラの原点であるフランスの様々な楽しい情報をお届けして参ります。

 

 

今回は第15弾。

 

 

フランスでのすずらんについてのお話。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

5月1日はスズランの日。

 

 

フランスでは、親しい人にスズランを贈る習慣があり、贈られた人には幸運が訪れると言われています。

 

スズランの花言葉は「幸福の再来」。

この日、フランス中でスズランの小さな花束を手にした人を見かけます。

 

この素敵な習慣は、いつから始まったのでしょうか。

 

 

 

 

 

その歴史は、かなり昔にさかのぼります。

 

 

1560年5月1日、当時9才のフランス王シャルル9世が母カトリーヌ・ド・メディシスと共に地方を訪れた時のこと。

側近からスズランの花をもらい、大感激しました。

その翌年の5月1日、シャルル9世が宮廷のご婦人方にスズランを贈ったのが、始まりと言われています。

 

 

 

スズランで思い出すのが、クリスチャン・ディオール。

 

ファッションデザイナーの彼は、スズランをこよなく愛した人でした。

スズランが香る香水「ディオリッシモ」は彼の代表作で、1956年の発売以来、今もなお多くの人々を魅了しています。

 

彼は大好きなスズランを一年中楽しむ為、温室で特別に栽培してもらっていました。

5月1日には、メゾンで働くお針子さんと女性客にスズランをプレゼントし、ファッションショーの際には、モデル達の洋服に、彼のラッキーフラワーであるスズランを一枝忍ばせていたとか。

 

そして、お葬式の時、彼の棺はスズランの花で覆われたそうです。

 

 

 

 

フランスでは毎年6000万本ものスズランが栽培されています。

 

お花屋さんでそれらを買う人、森で野生のスズランを摘む人、街角に立つ一日限定のスズラン売りから買う人、皆さまざまです。

 

5月1日だけは、いくつかの決まりを守れば、許可なく誰もがスズランを売ることができます。

その決まりごととは、

根がついていない野生の切り花であること、

花屋から100m以上離れた場所で売ること、

包装してないこと、

他の花を混ぜないこと、など。

 

子供達にとっては、お小遣い稼ぎのチャンスなので、かわいい売り子さんもしばしば目にします。

 

 

チョコレート屋さんのショーウィンドーも、スズラン尽くし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まわりの人達の幸せを願い、スズランを贈るという素敵な習慣は、フランスでしっかり根付いています。

 

来年は、大切な人にスズランのお花を贈ってみてはいかがでしょうか。

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