フランス東部ジュラ地方に近いディジョン在住のワイン研究家 菅沼はるみ様より、リュネット・ジュラの原点であるフランスの様々な楽しい情報をお届けして参ります。
今回は第16弾。
この「フランスたより」は最終回となります。
皆様、どうぞ最後までフランスの風をお楽しみくださいませ。
ジュラ地方で、素敵なプチホテルを見つけました。
フランスには、インテリアに凝ったお洒落なプチホテルがたくさんありますが、ここもその1つです。
全4室のコンセプトは「ジュラ」。
そのうち3室はそれぞれジュラの大自然を表す「木」「水」「牛」がテーマ。
そしてもう1室は、なんと「メガネ」をテーマにしています。
壁一面にメガネをあしらった、鮮やかでポップなこのお部屋は、 ラ・モレジエンヌ(モレ村の人々)と名づけられています。
カラフルで楽しい夢が見られそうなお部屋です。
このプチホテルは、スイスと国境を接するレ・ルス村というスキーリゾート地に位置しているのですが、レ・ルス村の隣は、フランスを代表するメガネ産地モレ村。
メガネは、ジュラの人達にとって、とても大きな意味合いを持っています。
モレ村が、フランス、そして世界を代表するメガネ産地となった経緯に関しては、【フランスたより】Vol.2をご覧ください。
www.jurajura.jp/20170426_france_01
モレ村にある、フランスで唯一のメガネ博物館では、ジュラでメガネがどのように発展していったのかを知ることができます。
メガネが登場する前に、この村でつくられていた置き時計、そして19世紀の貴重なメガネから最先端メガネまで、多くの展示物も楽しめます。
映像で残されている職人さん達の証言も興味深く、惹き込まれてしまいます。
メガネ好きの方に、お勧めです。
メガネ博物館の前の広場で、こんなベンチを発見しました。
よく見ると影までメガネ!しかも、いろいろな形のメガネがあります。
村の中心部にある国立のメガネ専門学校は、鮮やかなブルーが、とても印象的。
大自然に恵まれたジュラは空気もきれいで、とても魅力的な場所です。
メガネが描かれたプチホテルがあるレ・ルス村には、コート・ダジュールを思い起こさせるような青くきらめく湖があります。
写真でも、水の透明感がわかるのではないでしょうか。
そしてジュラで忘れてならないのは、チーズです。
特に有名なのは、フランス人にはもちろんのこと、日本人にもとても好まれるコンテというハードチーズ。
レ・ルス村には、昔の要塞跡を利用した、コンテの巨大熟成庫があります。
コンテは1つ25kgの円形の大きなチーズですが、ここではなんと10万個を熟成させているそうです。
この熟成庫は、予約の上見学も可能です。
フランスというと、パリを思い浮かべる方が多いと思いますが、このジュラのように、地方にも大きな魅力があります。
フランスにお越しの際は、ぜひ足を伸ばしてみてください。
ゆっくりと時間の流れる場所で、新たな発見があるでしょう。
ディジョンからお届けしてきた「フランスたより」は、今回で最終回になります。
フランスの風を少しでも感じていただけたのなら、幸いです。
皆様、ご愛読ありがとうございました。